エリョナ

オリジナル小説

第二話:精の刑架、折れぬ背

内臓が、押される。 胃が、肺が、下からぐいぐいと圧迫される。息が、まともに吸えない。満ちていく熱が、私の身体の内側の空間を、一つ残らず精で埋めていく。冷たい石畳の上で、私の腹だけが獣の体温で、じっとりと熱を持っていく。 この気色の悪さを快い...
オリジナル小説

第一話:広場の姫、獣の質量

どこか遠くで、鐘が鳴っていた。低く、長く尾を引く、弔いのような音。 鎖の音で目が覚めたわけではない。 眠ってなどいなかった。 両手首を後ろで縛る麻縄が夜の間じゅう肌を削っていた。石畳の冷たさが薄い囚人衣を通して背骨まで這い上がってくる。それ...