不純な動機、純粋な恋【完結】

オリジナル小説

不純な動機、純粋な恋

春の雨が降っていた。放課後の昇降口で、彼は傘を忘れたことに気づいた。「最悪だ……」誰に聞かせるでもなく呟いた声は、雨音にかき消される。彼――二年生の朝倉悠真は、しばらく空を見上げていたが、やがて小さくため息をついた。そのときだった。「使う?...